休職期間満了に伴う将来への不安を解消。40代女性、双極性障害による障害厚生年金2級受給事例

結果&年金額
受給要件: 障害厚生年金2級(事後重症請求)
年金額: 年額 約1,250,000円(※配偶者加算等を含む)
遡及の有無: なし(受診状況の都合上、事後重症のみでの請求)
相談時の状況
ご相談者様は長年同じ会社に勤めていらっしゃる40代の女性でした。双極性障害(気分障害)を患い、休職と復職を繰り返した末、再度休職中という状況でした。
【日常生活の状況】
過眠や、体が鉛のように重く起き上がれない日がある一方で、異常にテンションが高くなる日があるなど、気分の波が非常に激しい状態でした。
躁状態の際には、金銭感覚が麻痺してお金を使いすぎたり、お酒を過剰に飲んでしまったりするため、ご主人様が徹底して金銭管理を行っていました。
うつ状態の際には、簡単な食事を作るのがやっとで、お子様の学校行事にも急に行けなくなってしまうなど、日常生活や家族のサポートに大きな支障が出ていました。
【ご相談時の不安】
会社の規定により1年間で休職期間が満了し、退職を余儀なくされるご予定でした。傷病手当金は年内いっぱいまで受給可能でしたが、「働けない状態で失業保険は受けられるのか?」「傷病手当金が終わった後の生活費をどうすればよいか?」と、今後の経済的な見通しについて非常に強い不安を抱えていらっしゃいました。
社労士による見解
初診日の証明や保険料納付要件(厚生年金)については問題なくクリアできる状態でした。過去の受診状況から遡及請求(過去に遡っての請求)は困難であると判断し、現在の症状に基づく**「事後重症請求」による障害厚生年金2級**を狙うのが最善の策であると見立てました。
また、現在受給されている傷病手当金と障害年金は、同時に受け取る場合「併給調整(どちらか一方が支給停止または減額される仕組み)」の対象となります。ご本人様が損をしないよう、この併給調整の仕組みを丁寧に説明し、申請のタイミングを慎重に見極める必要があると考えました。休職後の生活不安については、傷病手当金、失業保険、障害年金のそれぞれの性質と受給タイミングを整理してご提案することが急務でした。
受任してから申請までに行ったこと
経済的な不安の解消とプランニング
まずは受任直後に、年内の傷病手当金の活用と、その後の失業保険や障害年金への移行について見通しをお伝えし、退職後の生活に対する不安を和らげることに努めました。
丁寧なヒアリングの実施
複数回にわたりヒアリングを実施し、「日常生活確認シート」をもとに、気分の波によるご家族への負担や、家事・育児ができない辛さなど、診断書だけでは伝わりきらない「日常生活の困難さ」を詳細に洗い出しました。
主治医との連携・待機
申請時期について、ご本人様が主治医の先生の様子を見ながら進めたいとのご意向でしたので、無理に急かさず「医師からのGOサイン」が出るまで待機しました。結果として、医師から「書類が揃えば対応する」と前向きな言葉をいただくことができ、スムーズに診断書の作成依頼へと進むことができました。
申立書の作成と申請
ヒアリング内容をもとに病歴・就労状況等申立書を作成し、ご本人様と読み合わせを行って内容に齟齬がないか確認しました。診断書や戸籍謄本などの必要書類が全て揃った後、速やかに年金事務所へ申請を行いました。
結果に対する社労士の感想
無事に障害厚生年金2級が認められ、本当にホッとしています。
ご相談当初は、会社を退職せざるを得ない状況と、傷病手当金の支給期限が迫っていることで、経済的なパニック状態に近い不安を抱えていらっしゃいました。申請にあたっては、主治医の先生にご理解いただけるタイミングを焦らずに待ったことが、結果的に実態に即した精緻な診断書を作成していただける要因になったと感じています。
年金証書が無事に届き、傷病手当金の終了と入れ替わるような形で障害年金の支給が開始されるため、ご家族の経済的な土台をしっかりと守ることができました。金銭面での不安が軽減されたことで、ご本人様が少しでも心穏やかにご自身の治療に専念できるようになることを、心より願っております。
執筆者紹介





キーワード検索

初めての方へ


