人工関節の補助金・障害年金を受け取る手順|申請タイミングと手続きの注意点

あなたは、

「人工関節の手術を受けたけど、お金のことが不安」
「補助金や障害年金をもらえると聞いたが、自分が対象なのかわからない」
「申請しようと思っているけど、どこから手をつければいいかわからない」

このような悩みを抱えていませんか?

人工関節を装着された方の多くは、障害年金をはじめとする複数の給付制度の対象となります。しかし、申請のタイミングを間違えたり、必要な手続きを後回しにしたりすると、本来受け取れるはずの給付が受け取れなくなるケースも少なくありません。

この記事では、手術前の準備から障害年金の申請まで、知っておくべきポイントを社労士が解説します。

人工関節の手術前にやっておくべきお金の準備

人工関節の手術は、入院費や手術費を含めると高額な医療費が発生します。支払いの負担を少しでも減らすために、手術前から準備しておくことが大切です。

限度額適用認定証は入院前に申請する

通常、限度額適用認定証は加入している健康保険の窓口に申請して取得します。

なお、マイナンバーカードを健康保険証として利用している場合は、限度額適用認定証がなくても窓口負担が自動的に上限額に抑えられます(※1)。申請が間に合わなかった場合の備えとして、マイナ保険証の登録状況も事前に確認しておくと安心です。

事後に高額療養費として還付を受けることもできますが、一時的な立替が発生するため、認定証の事前取得またはマイナ保険証の活用が家計への負担を抑える確実な方法です。

※参照:マイナンバーカードの健康保険証利用のメリット|厚生労働省

領収書を保管しておく

医療費の領収書はすべて保管しておくのがおすすめです。主な理由は2つあります。

1つ目は、医療費控除の申請です。1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合、確定申告で税金の還付を受けられます。その際、領収書が支払いの証明になります。

2つ目は、障害年金の初診日証明です。申請手続きで初診日の証明が難しくなった際、領収書が補足資料として認められる場合があります。

いざというときに困らないよう、年ごとにファイルにまとめておく習慣をつけておくと安心です。

人工関節の手術後に使える補助金・給付制度

次に、手術後に利用できる給付制度を確認しておきましょう。

障害者手帳と自立支援医療で窓口負担を1割に抑える

人工関節を装着した場合、身体障害者手帳の取得対象になる可能性があります。下肢・股関節・膝関節に人工関節を装着した場合、障害の程度によって4〜6級に認定されることがあります。

手帳を取得すると、医療費の自己負担が原則3割から1割に下がる「自立支援医療(更生医療)」が利用できます。

参考:身体障害者手帳 |厚生労働省

参考:自立支援医療制度の概要 |厚生労働省

障害者手帳がもらえなくても障害年金が受給できる認定基準の違い

障害者手帳と障害年金は、まったく別の制度です。そのため、手帳の審査に通らなかった場合でも、障害年金の受給要件を満たせる可能性があります。

障害者手帳は身体機能の損失や障害の永続性をもとに審査されるのに対し、障害年金は日常生活や労働への支障の程度が判断の中心となります。障害者手帳の取得可否にかかわらず、障害年金の受給資格があるかどうかは別途確認する必要があるでしょう。

参考:障害年金|日本年金機構

人工関節で障害年金を受け取るために知っておくべき条件

受給できる障害年金の種類は、初診日時点での年金加入状況によって決まります。

種類

対象となる人(初診日時点)

等級の範囲

障害基礎年金

自営業・フリーランス・専業主婦など

1級・2級のみ

障害厚生年金

会社員・公務員(厚生年金加入者)

1級・2級・3級・障害手当金

 

人工関節の装着は原則として障害厚生年金3級の認定対象です。一方、国民年金のみの加入者は1・2級が対象のため、認定のハードルは高くなります。

ただし、複数箇所への装着や他の障害との「併合認定」が適用されるケースでは、国民年金加入者でも受給できる可能性があります。自分が対象かどうかの判断が難しい場合は、社労士に相談するのも一つの手です。

人工関節の補助金申請で損をしないタイミング

障害年金は申請のタイミングによって、受け取れる総額が大きく変わる可能性があります。知っておくべき特例と注意点を確認しておきましょう。

人工関節を挿入した日が障害認定日になる特例

通常、障害年金は初診日から1年6ヶ月後が障害認定日となりますが、人工関節には特例があり、手術日が障害認定日とみなされます。この特例を知らずに待ってしまうと、数ヶ月〜1年以上の年金を受け取り損ねる可能性があります。

遡及請求で5年分の補助金を取り戻せる可能性

障害年金は、手術後しばらく申請していなかった場合でも、遡及請求(さかのぼり請求)で5年分を一括受給できる可能性があります。ただし、さかのぼれる期間は最大5年のため、まだ申請していない方は早めに確認しましょう。

初診日証明が取れなくなる前にやること

カルテの保存義務は最終診療日から5年のため、年数が経つほど初診日の証明が難しくなります。カルテが廃棄済みでも、診察券・領収書・お薬手帳で代替できる場合があるため、諦める前に社労士へ相談することをおすすめします。

人工関節における障害年金について、さらに詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

≫≫「【社労士が解説】人工関節または人工骨頭をそう入置換された方へ障害年金について解説します」はコチラ

≫≫「人工関節で障害年金は一生もらえる?更新・止まるケースをわかりやすく解説」はコチラ

まとめ:人工関節の補助金をフル活用するなら手術後すぐに専門家へ相談しましょう

人工関節に関する給付制度は複数あり、申請タイミングや必要書類もそれぞれ異なります。

特に、障害年金は手術日が障害認定日になる特例があるため、手術後すぐに動き始めることが重要です。障害年金の申請に不安がある方は、障害年金専門の社労士への無料相談をご活用ください。

障害年金の申請についてご不明な点などがございましたらどんな些細なことでも構いませんので遠慮なくご連絡をいただければと思います。

メール、LINE、お電話(土日も対応)、いずれの方法でも結構ですのでお問い合わせをお待ちしております。

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執筆者紹介

下斗米 貴彦
下斗米 貴彦
社会保険労務士 下斗米 貴彦(しもとまい たかひこ)

宮城県仙台市を中心に全国で障害年金申請をサポートしている。累計相談実績約600件(2024年6月現在)