【社労士が解説】白内障と緑内障で障害年金を申請するポイントを解説します!

白内障と緑内障で障害年金を申請するポイントを解説

白内障や緑内障になると目が見えにくくなり、生活が不便になりできないことが増えていきます。

一部や多くが誰かのサポートがないと生活できなくなる人もいます。仕事に影響を受けて経済的な不安を抱える人もいます。

白内障と緑内障で障害年金を受給するポイントを解説します。

 

白内障とは

水晶体が白く濁る病気です。原因は様々ですが年齢とともに発病することが最も多い原因です。

白内障になると視力が低下します。

発病すると薬では治らないため、症状を改善するには必ず手術が必要になります。

 

緑内障とは

目から入る情報を脳に伝える視神経に障害が起こり視野が狭くなる病気です。

視神経に障害が起こると回復しないため、一度狭くなった視野は回復しません。

治療が遅れると失明する病気なので、早めに発見し対処することが大切です。

 

白内障と緑内障は視力低下や視野が狭くなるため、症状が進行すると生活に大きな影響があります。

仕事ができなくなり、経済的に不安を感じることもあるでしょう。

白内障と緑内障は障害年金の対象です。

障害年金を受給することで経済的な負担を軽減できるため障害年金の検討をお勧めします。

 

障害年金を申請するために満たすべき2つの条件

障害年金の申請には満たすべき2つの条件があります。

それぞれの条件を見てみましょう。

「初診日に年金に加入している」

白内障と緑内障で病院を受診した時に、国民年金か厚生年金のどちらかに加入している必要があります。

「受診状況等証明書」という書類があり、初診日を証明しなければなりません。

「保険料を納付している」

初診日の前日に、初診日がある月の前々月までの被保険者期間で、国民年金の保険料納付済期間(厚生年金保険の被保険者期間、共済組合の組合委員機関を含む)と保険料免除期間を合わせた期間が3分の2以上でなければなりません。

20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、この条件は不要です。

これは簡単に言うと、国民年金の場合は保険料を収めていないと障害年金を申請することができないということです。

 

「2つの条件も満たしていなければ申請できない」

「初診日に年金に加入している」、「保険料を納付している」という2つの条件は必ず満たさなければなりません。

例えば、白内障と緑内障の影響で生活にかなりの支障があっても、この2の条件が満たされていなければ障害年金を申請することはできません。

 

初診日が特定できれば、最寄りの年金事務所でこの2つの条件を満たしているか確認しましょう。

障害年金を申請する前に大切な2つの条件を満たしているなら障害年金を申請することができます。

 

 

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目の病気は初診日の特定が難しい

白内障と緑内障の症状が進行し、生活に影響が出るには長い時間がかかります。

 

初診日は、病気の症状が出て初めて病院を受診する日です。

障害年金を申請するタイミングで初診日からかなりの時間が経っているケースがあります。

領収証が残っているなど、すぐに初診日が特定できれば良いですが、そうしたケースは多くありません。

 

障害年金を申請するには初診日を特定する必要があるため、この条件をクリアできないと感じて障害年金を諦めてしまう人もいます。

こうした場合、プロに相談することでこの条件をクリアするための様々なアドバイスをもらうことができます。

障害年金を受給できれば経済的に大きなメリットがあるため、諦めないでプロに相談するようにしましょう。

 

障害年金の手続きの流れ

障害年金を申請するときは一般的に下記の流れを取ります。

1.初診日を確定する

2.保険料の納付要件を満たしているか確認する

3.受診状況等証明書を取得する

4.医師に診断書を作成してもらう

5.病歴・就労状況等申立書を作成する

6.申請に必要な書類(戸籍謄本や通帳のコピーなど)を揃える

7.年金事務所か市区町村役場(または役所)に提出する

 

等級判定ガイドライン

障害年金には等級があり、3級が一番軽く1級が一番重くなります。

国民年金の場合は1,2級のみですが、初診日に厚生年金に加入していた場合は、1級から3級までが対象となります。

 

令和4年1月1から眼の障害の認定基準が一部改正されました。

現在、障害年金を受給している人は等級が上がる可能性があります。

等級が上がれば受給額も上がるため、確認すると良いでしょう。

 

視力の場合

等級

判定基準

1級

良い方の眼の視力が0.03以下。

良い方の眼の視力が0.04以上かつ他方の眼の視力が手動弁以下。

2級

良い方の眼の視力が0.04以上0.07以下。

良い方の眼の視力が0.08かつ他方の眼の視力が手動弁以下。

3級

良い方の眼の視力が0.08以上0.1以下。

 

視野の場合(測定数値により障害等級を判定)

等級

判定基準

1級

両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が20点以下。

2級

両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が40点以下。

3級

両眼開放視認点数が70点以下。

 

ゴールドマン型視野計に基づく判断基準

等級

判定基準

1級

両眼のⅠ/4視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下かつⅠ/2視標による両眼中心視野角度が28以下。

2級

両眼のⅠ/4視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下かつⅠ/2視標による両眼中心視野角度が56以下。

求心性視野狭窄又は輪状暗転があるものについて、Ⅰ/2の視標で両眼の視野がそれぞれ5度以内におさまるもの。

3級

両眼のⅠ/4視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下。

 

医師に診断書を書いてもらうときの注意点

判定基準にもあるように障害年金を申請するための判断基準は「Ⅰ/4視標」「Ⅰ/2視標」 を用いて記載することになっています。

医師がその基準を知らずに、別の測定方法で測定して診断書が有効ではないケースがあります。

その場合、医師に診断書を修正してもらう必要があります。

心配なことがある場合は、申請のプロに相談しましょう。

 

お問い合わせください

障害年金の申請についてご不明な点などがございましたらどんな些細なことでも構いませんので遠慮なくご連絡をいただければと思います。

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※相談内容について専門家としてお答えするため下記の項目を最初にお聞きいたします。

①お名前、②生年月日(年齢)、③電話番号、④住所⑤初診日(医療機関に初めて受診した日)、

⑥加入年金制度の種類と加入状況、⑦傷病名(診断傷病名)

執筆者紹介

下斗米 貴彦
下斗米 貴彦
社会保険労務士 下斗米 貴彦(しもとまい たかひこ)

宮城県仙台市を中心に全国で障害年金申請をサポートしている。累計相談実績約600件(2024年6月現在)