【社労士が解説】特発性大腿骨頭壊死症の障害年金申請のコツを解説!

あなたは、
「まだまだ働かなくちゃいけないのに、特発性大腿骨頭壊死症と診断された」
「治療には時間がかかると言われ、家族を養っていけるのか不安」
「特発性大腿骨頭壊死症でもらえる給付金とかはあるの?」

このようにお悩みではありませんか?
病気や障害によって働けない状況での経済的な不安は、誰もが感じる切実な問題です。

結論、特発性大腿骨頭壊死症の方は、症状や日常生活への支障の程度によって障害年金を受給できる可能性があります。

この記事では、特発性大腿骨頭壊死症で障害年金を申請する際に必要な要件や、受給の可能性を高めるコツなどについて社労士が解説します。

特発性大腿骨頭壊死症の特徴

特発性大腿骨頭壊死症は、太もものつけ根の骨(大腿骨頭)に血液が届かなくなり、骨が壊死して潰れていく難病です。これによって体重をかけると痛みが生じ、歩行にも支障が出る進行性の病気のため、治療には長期間を要します。

大腿骨頭壊死症では、ステロイドの使用や過度のアルコール摂取などが原因として挙げられますが、特発性大腿骨頭壊死症の場合は明確な原因がなくても発症するのが特徴です。

また、30~40代の働き盛りで発症することが多く、仕事や日常生活に大きな支障をきたすため、早期発見と適切な治療が重要となります。

特発性大腿骨頭壊死症での障害年金の受給要件と等級の基準

特発性大腿骨頭壊死症は障害年金の対象疾患です。以下、受給要件について解説します。

そもそも障害年金とは

障害年金とは原則20歳~64歳の方を対象とし、病気やケガが原因で日常生活や就労に支障をきたしてしまった方が、以下3つの要件を満たせば受給できる公的年金のことです。

・初診日(特発性大腿骨頭壊死症の症状で初めて医療機関を受診した日)が証明できる
・年金保険料を一定期間納付しており未納がない
・障害等級に該当している

障害年金には以下2種類あります。

・障害基礎年金
・障害厚生年金

障害基礎年金は、初診日時点で国民年金に加入、もしくは初診日が20歳前の場合に該当します。障害基礎年金の障害等級は1級と2級のみで、等級などの条件によって金額に差はあるものの、月平均7万円を受給できます。

一方、障害厚生年金は、初診日時点で厚生年金・共済年金に加入していた方が対象です。障害厚生年金の障害等級は1~3級まであり、月平均10万円を受給できます。

※参考:障害年金|日本年金機構

特発性大腿骨頭壊死症の障害認定基準

特発性大腿骨頭壊死症では、歩行能力や日常生活動作の制限度合いによって障害等級が決定されます。

以下、実際の認定例をもとにした等級基準の目安を紹介します。
・3級:杖などが必須で歩行や通勤が困難な状態、人工骨頭・人工股関節を挿入した場合
・2級:両側性の場合や、杖などを使用しても歩行が著しく制限され、日常生活でも部分的に介助が必要な状態
・1級:歩行や起立が困難で常に介助が必要な状態

3級があるのは障害厚生年金のみである点に注意しましょう。

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特発性大腿骨頭壊死症で障害年金を申請する際のポイントとコツ

難しいといわれる障害年金の申請において、特発性大腿骨頭壊死症での気を付けるべきポイントと、失敗しないためのコツを解説します。

初診日に注意する

障害年金の請求では初診日が重要な基準となり、かつ証明できることが重要です。

特発性大腿骨頭壊死症では、初期症状として股関節ではなく腰や膝、お尻に痛みが出ることがあります。股関節以外であっても、結果的に特発性大腿骨頭壊死症に関連する症状だった場合、その日が初診日となる可能性があるため注意しましょう。

また、あくまで医療機関であり、整骨院などに行った日は初診日に該当しません。

人工骨頭・人工股関節を挿入した場合は障害認定日の特例がある

障害認定日とは通常、「初診日から1年6ヶ月を過ぎた日」を指します。しかし、その前に人工骨頭・人工股関節の手術を受けた場合は、特例として手術日が認定日となり、手術した翌月からすぐに障害年金を受給することが可能です。

初診日から1年6ヶ月を超えてから手術を受けた場合は、通常どおりの認定日(初診日から1年6ヶ月後)が適用されます。

重要な書類は「医師の診断書」

前提条件となる要件を満たしている場合、次に重要なのが医師の診断書となります。ありのままの状態を網羅した適切な診断書を作成してもらえるよう、歩行の程度や日常生活で介助が必要な部分などを具体的に医師に伝えることが大切です。

また、窓口に提出する前に、診断書に記載漏れがないか、ありのままの状態が反映された内容になっているかを確認しましょう。

永久認定でも将来的な病状の進行も考慮される

人工骨頭・人工股関節の手術を受けている場合、3級で永久認定となるケースがあります。永久認定は更新がないため、自分が動かなければ認定された等級のまま変わりません。

特発性大腿骨頭壊死症は進行性の難病であるため、経過とともに症状が変化することがあります。回復が望ましいことですが、万が一さらなる日常生活への支障が出た場合には、2級以上に額改定請求をする選択肢もあると覚えておきましょう。

特発性大腿骨頭壊死症で障害年金を申請する際は社労士を活用しましょう

特発性大腿骨頭壊死症で突然のつらい痛みに耐えながら、毎日の生活や治療費のことで悩まれている方も多いと思います。

前提となる要件を満たしていて、かつ適切な診断書と日常生活状況の具体的な記載があれば、障害年金を受給できる可能性があります。しかし、障害年金の申請は気を付けるべきポイントが多く、複雑です。

受給の可能性や、上位等級となる可能性を高めるために、そしてスムーズな受給となるよう社労士を活用する方は多いです。障害年金の申請を検討している方は、ぜひ社労士に相談しましょう。

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障害年金の申請についてご不明な点などがございましたら、どんな些細なことでも構いませんので遠慮なくご連絡をいただければと思います。

 

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①お名前、②生年月日(年齢)、③電話番号、④住所⑤初診日(医療機関に初めて受診した日)、

⑥加入年金制度の種類と加入状況、⑦傷病名(診断傷病名)

執筆者紹介

下斗米 貴彦
下斗米 貴彦
社会保険労務士 下斗米 貴彦(しもとまい たかひこ)

宮城県仙台市を中心に全国で障害年金申請をサポートしている。累計相談実績約600件(2024年6月現在)