傷病手当金が切れたら?うつ病が治らない場合は障害年金の申請準備を!
あなたは、
・傷病手当金がもうすぐ切れるけど、うつ病が治らないから復職できない
・うつ病で働ける自信がない
・傷病手当金が切れた後の経済的なサポート方法を知りたい
このようにお悩みではありませんか?
傷病手当金の受給期間がもうすぐ満了するときに、うつ病が回復していないと経済的な不安が募りますよね。この不安や焦りによってうつ病が悪化する恐れもあります。
結論、うつ病によって復職が難しい場合は、傷病手当金が切れる前に「障害年金」の申請を始めることが大切です。
この記事を読んで、傷病手当金が切れた後に無収入とならないよう適切な対応を取りましょう。
傷病手当金の受給期間でうつ病が治らない場合は早めに次の準備をしよう
傷病手当金は病気やケガで働けない期間、事業主から十分な報酬を受け取れない場合に、収入の一部補助を目的として支給されます。これは全国健康保険協会の制度です。
うつ病を抱える人にとって、傷病手当金は治療に専念するための重要な支えになります。
しかし傷病手当金は、病気が治った・治っていないに関わらず、受給できるのは通算1年6ヵ月という期限があります。
そのため、傷病手当金の受給期間でうつ病が回復しない場合は、次の手段を考える必要があります。
うつ病で無理をして働くのは病状の悪化を招く
「会社に迷惑をかけたから復職しなきゃ…」と、うつ病がまだ治っていないのに無理をして復職しようとする方もいます。しかし、うつ病の治療・療養が不十分なまま無理をして働くと、うつ病の再発・悪化といった大きなリスクがあるのです。
実際、平成25年の労働政策研究・研修機構(JILPT)によると、うつ病などで休職した社員の約10人に4人が再び休職制度を利用、あるいは職場復帰後に退職しているという調査結果があります。
(参考:独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)|~「メンタルヘルス、私傷病などの治療と職業生活の両立支援に関する調査」調査結果~)
うつ病は重症化すると「死んでしまいたいほどのつらい気持ち」が現れることもあります。
こうしたリスクを避けるためには、専門医と相談しながら、うつ病の回復を最優先に考えることが重要です。
傷病手当金が切れる前に考えるべき「障害年金」とは
仕事ができないほどの病状の場合、障害年金が受給できる可能性があります。
障害年金は原則20歳~64歳の方を対象とし、病気やケガによって日常生活や仕事に支障をきたしてしまった人が受給できる公的年金です。
以下3つの要件を満たせば受給できます。
初診日(うつ病で初めて医療機関を受診した日)が証明できる
年金保険料を一定期間納付しており未納がない
障害等級に該当している
障害年金は「初診日から1年6か月を経過した時点(障害認定日)」から申請可能です。
受給が決まると、障害認定日がある月の翌月分から支給されます。
傷病手当金を受給中から障害年金の申請準備を始めましょう
障害年金の申請準備は早めにおこなうことが大切です。
障害年金の申請準備・審査には時間を要するため、傷病手当金の受給が満了してから申請準備を始めると、無収入の期間が発生する恐れがあります。
ただし、傷病手当金と障害年金は重複して受給することはできません。
もし2つの制度による受給が重複してしまった場合、障害年金が優先され、過分に受け取った傷病手当金は全国健康保険協会に返金することになります。
傷病手当金の受給中から障害年金への移行を効率的におこなうステップ
傷病手当金の期間満了が近づいている方向けに、効率的に障害年金を申請するステップを解説します。
障害年金の申請準備を開始する時期としては、「傷病手当金が切れる6ヶ月くらい前」が理想です。
なぜなら自分で申請をおこなう場合、必要書類の準備に2~3ヶ月、障害年金の審査に3ヶ月程度かかる可能性があるためです。
自分で申請をおこなう場合のステップは以下のとおりです。
1. 傷病手当金の受給期限を確認する
まずは傷病手当金の受給が、いつ終了するかを確認します。
2. 障害年金の受給要件を満たしているか確認する
障害年金受給のための3つの要件(とくに初診日証明と保険料納付期間)を確認し、受給資格があることを確かめます。
※不安な場合は、社労士に相談しましょう。
3.医師に診断書作成を依頼する
診断書は受給を左右する重要な書類です。
適切に記載された診断書を受け取れるよう、ありのままの病状や日常生活の状態などを医師に伝えましょう。
4.必要書類を準備する
障害年金の申請に必要な書類を集め、申請書に必要事項を記入します。
5.傷病手当金の受給終了前に障害年金を申請する
すべての書類を、年金事務所か市区町村役場(または役所)に提出します。
6.受給決定の通知が届く
無事に審査が通ると、障害等級・支給額・支給開始日などが記載された通知が届きます。
「もう傷病手当金の満了まで少ししかないよ…」という方は社労士に依頼すると、スピーディーな対応によって短期間で申請できるためおすすめです。
うつ病が治らない場合は傷病手当金が切れる前に障害年金の申請準備をしよう
傷病手当金が切れても、うつ病が治らない場合はすぐに障害年金を受け取れるよう、早めに申請準備をおこないましょう。
うつ病によって仕事ができないほどの支障がある場合、障害年金を受給できる可能性があります。
とはいえ障害年金制度は複雑です。とくに、うつ病などの精神疾患では病状を数値など分かりやすい指標では計れないために、審査に通るのも難しいといわれています。
さらにうつ病を抱えながらの申請作業は大変なものです。
「障害年金の申請を代行してもらいたい」、「審査に通る可能性を高くしたい」という方は、障害年金専門の社労士に相談しましょう。
お問い合わせください
障害年金の申請についてご不明な点などがございましたら、どんな些細なことでも構いませんので遠慮なくご連絡をいただければと思います。
メール、LINE、お電話(土日も対応)、いずれの方法でも結構ですのでお問い合わせをお待ちしております。
※相談内容について専門家としてお答えするため下記の項目を最初にお聞きいたします。
①お名前、②生年月日(年齢)、③電話番号、④住所⑤初診日(医療機関に初めて受診した日)、
⑥加入年金制度の種類と加入状況、⑦傷病名(診断傷病名)
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