「うつ病で無職」の状態に焦りを感じるあなたへ|再就職への向き合い方

【障害年金 ご相談事例】40歳代女性 右乳管がんを患っている女性からご相談を受けました

あなたは、
・うつ病で無職になり社会から置いてきぼりにされている気がする
・早く再就職しなければと焦ってしまう
・気持ちが追いつかないけど再就職しないと経済的にまずい

このようにお考えではありませんか?

うつ病で無職になってしまったとき、焦りや将来への不安が募りますよね。

結論から言うと、うつ病で無職の方は障害年金を受給できる可能性があります。
障害年金を受給できると、経済的な負担や不安を軽減でき、焦りによるうつ症状の悪化を防ぎながら、再就職に向けた準備ができます。

この記事では「うつ病で無職」の状態に焦ってしまう方へ、焦りの気持ちを軽減できる方法や再就職を検討する際の注意点について解説します。

うつ病で無職になり焦る気持ちと復職リスクについて

うつ病で無職になると、経済的な不安や、将来のキャリアに対する焦りの気持ちを強く感じてしまう方が多いです。
大前提として、症状に悩まされながらも再就職への不安や焦りを感じているあなたの努力は称賛に値します。
しかし、治療・療養が不十分なままで再就職をするというのは、うつ病の再発・悪化といった大きなリスクがあるのです。

実際、平成25年の労働政策研究・研修機構(JILPT)によると、うつ病などで休職した社員の約10人に4人が再び休職制度を利用、あるいは職場復帰後に退職しているという調査結果が出ています。
(参考:独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)|~「メンタルヘルス、私傷病などの治療と職業生活の両立支援に関する調査」調査結果~)

こうしたリスクを避けるためには、専門医による治療、うつ病の回復を最優先に考えることが大切です。

 

うつ病で無職の方は障害年金を受給できる可能性があります

うつ病によって働くことにも支障がある場合、障害年金の受給対象となる可能性があります。
この章では、うつ病で障害年金を申請する際のポイントを分かりやすく解説します。

障害年金とは

障害年金とは、うつ病などの病気やケガが原因で日常生活や仕事に支障をきたしてしまった方がお金(公的年金)を受け取れる制度です。

公的年金のため、老齢年金と同じように、2ヶ月分まとめて偶数月に振り込まれます。
金額は個人によって異なりますが、だいたい平均して「月7~10万円」くらい受け取れます。

以下3つの要件すべてに当てはまる方は、受給できる可能性が高いです。
 20歳から64歳まで
 年金保険料を一定期間納付していて未納がない
 うつ病によって日常生活や就労に支障がある

うつ病の障害認定基準

障害年金には1~3級に等級が分けられます。
ほぼ1日中寝たきりの状態の場合だと、1級の可能性があります。
日常生活で部分的な援助が必要だと、その程度によって2級の可能性があるわけです。
3級は、初診日(うつ病で初めて受診した日)の時点で厚生年金・共済年金に加入していた方のみ対象ですが、「労働に制限を受けているか」についても考慮されます。
したがって、仕事をしながらでも受給できる可能性があるということです。

そのため、個々の状況によりますが、再就職したとしてもすぐに障害年金が停止されるわけではないことを覚えておくと良いでしょう。

うつ病で障害年金を申請する際のポイント

障害年金の申請は、年金事務所か市区町村役場で行います。
受給の決定や等級の決定は、すべて書類審査で行われるため、書類の「記載内容や書き方」に十分注意する必要があります。
うつ病では他の病気と異なり、数値や画像データのように客観的にはっきりと分かる病気ではないため、とくに難易度が高いと言われています。

中でも、1番注意したいのが「医師の診断書」です。
診断書で実際の状態よりも軽く書かれてしまうと、低い等級になったり、不支給になってしまったりする場合があります。

したがって、医師に診断書を依頼する際は、ありのままの状態を具体的に伝えることが重要です。

細かい注意点や詳しいポイントについては、以下の記事を参考にしてください。
≫≫「【社労士が解説】うつ病で障害年金の申請について徹底解説します!」はコチラ

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うつ病で復職する際の注意点

「少し回復してきたから、今なら働けるかもしれない」と、自分1人で判断してすぐに再就職をするのはやめましょう。
強い焦燥感がある中で、人生の重大な決断をするのはリスクがあるからです。

うつ病の回復過程は何度も浮き沈みを繰り返して、少しずつ回復に向かっていくと言われています。
厚生労働省によると、うつ病の再発率は60%で、2回うつ病にかかった人では70%、さらに3回かかった人では90%と再発率は高くなると言われています。
そのため、再就職の準備やタイミングは、医師と相談しながら慎重に判断することが大切です。

また、再就職先を考える際は復職者に対してリハビリ出勤制度を導入しているような企業や、障害者雇用など、うつ病に理解のある職場を選ぶのがおすすめです。

 

うつ病で無職の人は障害年金を受給できるか確認しましょう

うつ病で無職の状態になっているということは、社会生活への支障があることは明らかです。
そのため、障害年金の障害認定基準に該当する可能性があります。
上記で述べた、3つの要件に当てはまる方は、障害年金の申請を検討してみるのが良いでしょう。

とはいえ、障害年金制度は複雑であり、うつ病の申請はとくに難しいです。
「症状がつらいので申請を代行してほしい」という方は、障害年金のプロである社労士に相談することをおすすめします。
無理のない復職を目指すためにも、まずは自身の健康を最優先に考えましょう。

 

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障害年金の申請についてご不明な点などがございましたらどんな些細なことでも構いませんので遠慮なくご連絡をいただければと思います。

メール、LINE、お電話(土日も対応)、いずれの方法でも結構ですのでお問い合わせをお待ちしております。

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※相談内容について専門家としてお答えするため下記の項目を最初にお聞きいたします。

①お名前、②生年月日(年齢)、③電話番号、④住所⑤初診日(医療機関に初めて受診した日)、

⑥加入年金制度の種類と加入状況、⑦傷病名(診断傷病名)

執筆者紹介

下斗米 貴彦
下斗米 貴彦
社会保険労務士 下斗米 貴彦(しもとまい たかひこ)

宮城県仙台市を中心に全国で障害年金申請をサポートしている。累計相談実績約600件(2024年6月現在)