ADHDで仕事が続かない3つの原因と対処法を社労士が解説します

うつ病で悩む男性

あなたは、
「長く働きたいのに、どうしても仕事が続かない…」
「どうやったらADHDでも長く働けるのか?」
とお悩みではありませんか?

自分らしい働き方ができない職場で働き続けるのは、どんな人でも難しいですよね。
ADHDを持ちながら無理して働き続けると、うつ病などの二次障害につながりかねません。

結論として、ADHDについて理解が得られる職場で、かつ自分の特性を活かした仕事を選べれば長期的に働ける可能性があります。

今回はADHDで仕事が続かない原因と対処法について、社労士である私が解説します。

 

ADHD(注意欠陥多動性障害)とは

ADHDは、不注意・多動性・衝動性を主な症状とする発達障害です。
近年では、大人になってから気付いたという方も増えています。

日本の成人におけるADHDの有病率は2.09%というデータがあります。
(参考:成人期注意欠陥・多動性障害の疫学、診断、治療法に関する研究)

大人のADHDでは、集中力の持続が困難だったり、細部に注意を払うのが難しかったりして、職場で適応していくことに困難さを感じる方も多いです。

 

ADHDで仕事が続かない3つの原因

ADHDで仕事が続かない原因は以下の3つです。

 衝動的に仕事先を決めてしまう
 ADHDの特性を理解してもらえない職場を選んでいる
 ADHDの特性を活かした仕事選びをしていない

それぞれ説明します。

衝動的に仕事先を決めてしまう

ADHDの特性である「衝動性」が離職回数を増やす側面があります。
例えば「求人を見つけたらあまりよく考えずに応募してしまう」といった具合です。

しかし、実際に働いてみると「興味のない分野だった」「ADHDの特性と合わない分野だった」など分かる場合も少なくありません。

ADHDの特性を理解してもらえない職場を選んでいる

ADHDの特性を理解してもらえないと、単に「ミスが多い人」や「仕事ができない人」などと誤解されてしまう可能性が高いです。
こうしたことから、同僚や上司との関わり方に困難を感じ、離職せざるを得なくなってしまうのです。

実際に、障害者の職場定着率は、オープン就労(障害を開示して配慮を受けながら働く)の方が、クローズ就労(障害非開示で配慮を受けずに働く)よりも高いというデータがあります。
(参考:障害者の就業状況等に関する調査研究)

ADHDの特性を活かした仕事選びをしていない

そもそも向いていない仕事を選んでいる可能性もあります。

障害者が勧められがちな単純作業やルーティーンが多い仕事は、ADHDでは飽きやすい、集中力を継続しにくい、などの理由から難しい場合が多いです。
また、細やかな配慮やマルチタスクが求められる場合には、ミスが多くなってしまいがちです。

 

ADHDに向いている仕事・向いてない仕事

ADHDの一般的な特性を踏まえて、向いている仕事と向いていない仕事を紹介します。
特性には個人差があるため、自分の特性を活かせる仕事を探してみてくださいね。

ADHDに向いている仕事

ADHDでは仕事に活かせる以下のような特性があります。

 興味関心のあることに高い集中力を発揮する
 行動力がある
 発想力や創造力が豊か

上記を踏まえ、ADHDに向いている仕事は以下のとおりです。

 デザイナー
 イラストレーター
 動画クリエーター
 ジャーナリスト
 カメラマン
 起業家
 プログラマー
 エンジニア
 研究者

ADHDに向いていない仕事

以下のような、細やかな配慮やマルチタスクが必要な仕事、そしてミスが命に関わるような仕事は向いていない可能性があります。

 秘書
 接客業
 金融関係
 医師・看護師

 

 

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ADHDで仕事が続かないことに悩んだ場合の対処法

ADHDで仕事が続かない場合の対処法は以下の3つです。

 かかりつけ医などの医療機関に相談する
 障害年金制度を活用する
 就職活動のサポート制度を活用する

それぞれ説明します。

かかりつけ医などの医療機関に相談する

ADHDの専門家から客観的な意見を聞くことで、新たな自分の特性を知れる可能性があります。

また、ADHDでは仕事や人間関係でのやりづらさから、自尊心が低下してうつ病や不安障害などの二次障害が起こるケースも少なくありません。

現に大人のADHDで二次障害を起こす割合は、86%もあると言われています。
(参考:デジタル社会における発達障害人材の更なる活躍機会と その経済的インパクト)

正しい状態を把握するためにも、まずは医療機関に相談してみましょう。

障害年金制度を活用する

ADHDでは障害年金を受け取れる可能性があります。
働きながらでも受給できるため、給料を気にせず自分らしい働き方が選べる場合もあるでしょう。

障害年金に詳しい社労士に相談することで申請を代行してもらえたり、受給の可能性が高まったりします。
当事務所はLINEで無料相談も可能です。お気軽にご相談ください。

就職活動のサポート制度を活用する

ADHDで仕事が続かない場合は、以下のような就職活動サポートを利用するのがおすすめです。

ハローワークの障害者専用窓口

地域障害者職業センター

障害者就業・生活支援センター

就労移行支援・就労継続支援

 民間の障害特化型の転職エージェント

求人紹介だけでなく、生活面も含めた個人の希望や適性に合った職種を一緒に考えてくれるサービスもあります。
また、入社後も長く働けるよう支援してくれるサービスもあります。

注意点として、相談はADHDの確定診断がなくてもできますが、障害者雇用枠への応募はADHDの確定診断を受けている方が受け取れる「障害者手帳」が必要です。

ADHDにおける障害者手帳の詳細や申請方法については、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。

≫≫「ADHDで障害者手帳をもらえないケースと対処法を社労士が解説します」はコチラ

 

ADHDに関連する当事務所の受給事例

【障害年金 ご相談事例】20歳代女性 ADHD,軽度知的障害の状態にある仙台在住の女性からご相談

【障害年金 ご相談事例】50歳代女性 統合失調症を患っている奥さんについて旦那さんよりご相談を受けました

私はマルチタスクが苦手であり、集中力が続かない時があることが大きな問題です。 これにより、仕事や学習の効率が著しく低下し、それが生活の困難さにつながっています。 また、他の人と同じように物事に取り組むことが難しく、それが日常生活において生きづらさや苦しさを生んでいます。(中略)この状況下での生活は非常に困難であるため障害年金の支給があれば、将来に向けて希望を抱きやすくなると考えています。障害年金申請について理解と支援をいただけると心強いです。

》受給事例を詳しく見る

まとめ:ADHDの特性を活かし、安心して長く働ける仕事を選ぼう

ADHDの特性を理解してもらえる環境や、自分が興味を持ち続けられる分野であれば、安心して長く仕事を続けられる可能性があります。

「障害者雇用では低賃金すぎて選べない」
「クリエイティブな分野に挑戦してみたいけどお給料が安定しない」

といった場合でも、もしかしたら障害年金を受給しながら働くことができるかもしれません。
ぜひ、当事務所の無料LINE相談も活用してみてくださいね。

 

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執筆者紹介

下斗米 貴彦
下斗米 貴彦
社会保険労務士 下斗米 貴彦(しもとまい たかひこ)

宮城県仙台市を中心に全国で障害年金申請をサポートしている。累計相談実績約600件(2024年6月現在)