【社労士が解説】うつ病が治らない3つの原因と経済的不安を軽減する方法

【障害年金 ご相談事例】50歳代女性 長期間うつ病を患っている50代の女性からご相談を受けました

あなたは、
「うつ病が治らないのはなぜ?」
「うつ病が治らなくて、今後どうしたら良いか分からない」
「うつ病が治らないけど、そろそろ復職しないと生活ができない」
とお悩みではありませんか?

うつ病が長引いてくると、経済的な不安から復職しなければと焦ってしまいますよね。

結論として、うつ病が治らない原因は以下の4つです。

  • 休養が足りていない
  • 適切な治療を受けていない
  • 環境調整ができていない
  • 経済的不安からの焦りがある

この記事では、うつ病が治らない原因と経済的不安を軽減する方法について、社労士である私が解説します。

うつ病は治る病気だが再発率は約60%

うつ病は十分な休養と、適切な治療を受けることで改善すると言われています。

しかし、厚生労働省によると、うつ病は改善しても約60%が再発すると報告されています。
さらに、2回うつ病にかかった人だと再発率は約70%、3回目では約90%と高くなるのです。

そのため、初回の再発を防ぐことが重要と言えます。

うつ病が治らない4つの原因

うつ病が治らない原因は以下4つあります。

  • 休養が足りていない
  • 適切な治療を受けていない
  • 環境調整ができていない
  • 経済的不安からの焦りがある

それぞれ説明します。

休養が足りていない

うつ病が治らない原因の1つ目は、休養が足りていないことです。
休んでいるつもりでも、考え込んで不安になってしまうという場合は、休養できていない可能性があります。

自分のペースが取り戻せるまで、ゆっくりと生活リズムを整えつつ、頭の中を空っぽにして「こころの休養」に専念しましょう。

また、以下を意識するとうつ病に効果的とされています。

  • 十分な睡眠
  • バランスの取れた食事
  • 適度な運動

不眠の症状があって、うまく眠れない場合は主治医に相談しましょう。
処方薬を調整してもらえる可能性があります。

適切な治療を受けていない

うつ病が治らない原因の2つ目は、適切な治療を受けていないことです。

うつ病が長期化してくると、治療効果を感じにくくなることから自己判断で服薬や治療を中断してしまう人もいます。

自己判断で中断してしまうと、症状が改善しないだけでなく、うつ病が長期化する恐れがあります。
また、うつ病以外の病気が隠れていても気がつけません。

指示どおりに服薬しているのに改善しないという場合は、主治医に相談しましょう。

環境調整ができていない

うつ病が治らない原因の3つ目は、環境調整ができていないことです。

環境調整とは、うつ病の人を取り巻く環境の改善点や工夫点を明確にして、調整することです。

職場環境が原因でうつ病になった人が、まだ完全に治癒していないのに同じ条件で職場復帰をし、再発してしまったというケースもあるのです。

うつ病の長期化を防ぐためには、根本的な原因への対策も大切です。

経済的不安からの焦りがある

うつ病が治らない原因の4つ目は、経済的不安からの焦りがあることです。

うつ病は生真面目で自分に厳しい性格の人が多く、「早く復職しなければ」と焦って職場復帰する人も多くいます。

しかし、症状が改善しないまま復職すると、うつ病のさらなる悪化を招き、苦しさと焦りの悪循環になる恐れがあります。

とはいえ、焦りの感情を自分でコントロールするのは簡単ではないでしょう。
焦る理由が経済的な不安からくる場合、活用できる制度を利用して、こころのゆとりを取り戻すのも1つの手段です。

障害年金について知っておこう

うつ病が治らずに日常生活や仕事に支障をきたしている場合、障害年金を受給できる可能性があります。

障害年金とは、病気やケガによって日常生活や仕事に支障をきたしてしまった人が受給できる公的年金です。

以下3つの要件を満たせば受給できます。

  • 初診日(うつ病で初めて医療機関を受診した日)が証明できる
  • 年金保険料を一定期間納付しており未納がない
  • 障害等級に該当している

等級にもよりますが、ある程度のまとまった金額を受給できる場合もあります。

当事務所のお客様でも、障害年金を受給することで経済的に安心して、治療に専念できるようになった方は多いです。

まとめ:無理な職場復帰はうつ病を長期化させる

無理な職場復帰や、復職への焦る気持ちがうつ病を長期化させる可能性があります。

経済的不安があるために復職への焦る気持ちがある場合は、障害年金の申請を検討しましょう。

とはいえ、障害年金の手続きは基準が細かく、集める書類も多いので複雑です。
そのため、諦めてしまう人も多くいます。

しかし、経済的不安から解放されることで、うつ病が改善する場合もあるのです。

症状が落ち着かず申請手続きが難しい場合でも、1分で受給判定ができるLINE無料相談が便利です。

外出せずに申請手続きを進めることもできるため、ぜひ社労士に相談しましょう。

執筆者紹介

下斗米 貴彦
下斗米 貴彦
社会保険労務士 下斗米 貴彦(しもとまい たかひこ)

宮城県仙台市を中心に全国で障害年金申請をサポートしている。累計相談実績約600件(2024年6月現在)