【社労士が解説】くも膜下出血で障害年金を申請するポイントを解説します!

くも膜下出血に悩んでいる人と相談に乗る人

くも膜下出血を発症すると障害が残り、日常生活に影響が及ぶ場合があります。

仕事ができなくなると経済的にも大きなダメージになるでしょう。

 

くも膜下出血による障害の程度によっては障害年金を申請できます。

くも膜下出血で障害年金を申請するポイントを解説します。

 

くも膜下出血とは

脳の表面を覆う膜の一つであるくも膜の下で出血が起こる病気です。脳の血管が破裂することで起こります。

命を失う可能性もある病気で、命を失わなくても重い障害が残ることがあります。

 

障害が残ると、運動機能、言語、発声、視野、排泄、精神に影響があります。

体に麻痺が残ったり、自分の考えがうまく表現できなかったり、人格や精神面に影響が出ることがあります。

 

重い障害が残ると日常生活を一人で送ることができなくなり、介護をしてもらうことが必要になるでしょう。

障害が残り介護が必要になることも問題となりますが、仕事ができなくなることで経済的な問題に直面することがあります。

 

いくらかでも収入を得るために障害年金を検討することをお勧めします。

 

障害年金を申請するために満たすべき2つの条件

障害年金を申請するためには満たすべき2つの条件があります。

それぞれの条件を見てみましょう。

 

「初診日に年金に加入している」

くも膜下出血で病院を受診した時に、国民年金か厚生年金のいずれかに加入している必要があります。

「受診状況等証明書」という書類があり、初診日を証明する必要もあります。

 

「保険料を納付している」

初診日の前日に、初診日がある月の前々月までの被保険者期間で、国民年金の保険料納付済期間(厚生年金保険の被保険者期間、共済組合の組合委員機関を含む)と保険料免除期間を合わせた期間が3分の2以上である必要があります。

20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、この条件は不要となります。

 

これは簡単に言うと、国民年金の場合は保険料を収めていないと障害年金を申請することができないということです。

 

「2つの条件も満たしていなければ申請できない」

「初診日に年金に加入している」、「保険料を納付している」という2つの条件は必ず満たす必要があります。

 

例えば、くも膜下出血の影響でどれほど障害があり不便な生活をしていても、この2の条件が満たされていなければ障害年金を申請することはできません。

初診日が特定できれば、最寄りの年金事務所でこの2つの条件を満たしているかどうかを確認することができます。

 

障害年金を申請する前に大切な2つの条件を満たしていることを確認するようにしましょう。

 

障害年金の手続きの流れ

障害年金を申請するときは一般的に下記の流れを取ります。

 

1.初診日を確定する

2.保険料の納付要件を満たしているか確認する

3.受診状況等証明書を取得する

4.医師に診断書を作成してもらう

5.病歴・就労状況等申立書を作成する

6.申請に必要な書類(戸籍謄本や通帳のコピーなど)を揃える

7.年金事務所か市区町村役場(または役所)に提出する

 

くも膜下出血の障害認定日

障害認定日は障害年金を申請できる日です。

 

通常は初診日から1年6ヶ月経過すると障害認定日となります。

 

しかし、くも膜下出血では特別な扱いがあります。

初診日から6ヶ月以上経過した日に障害の症状が固定している場合は、1年6ヶ月が経っていなくても障害年金を申請することができます。

 

等級判定ガイドライン

障害年金には等級があり、3級が一番軽く1級が一番重くなります。

国民年金の場合は1,2級のみですが、初診日に厚生年金に加入していた場合は、1級から3級までが対象となります。

等級

症状例

1級

日常生活で必要な行動すべてにおいて介護を必要とする状態。

2級

日常生活で必要な行動すべてにおいて介護を必要とする状態か、日常生活で必要な行動を一人でできるもののとても不自由な状態。

3級

日常生活で必要な行動の一部が一人でできないか、一人でできてもとても不自由な状態。

 

 

障害が複数あるケース

くも膜下出血の影響で障害が複数発症する場合があります。

 

体の麻痺に加え、高次脳機能障害が併発することもあります。

障害が2つ以上あり、生活に影響を与えているようなら複数の診断書を提出することができます。

 

ただし、障害が多くなれば等級が上がるということではありません。

障害が複数ある場合は障害年金の申請のプロに相談してアドバイスをもらうことができます。

 

障害年金の申請はプロに相談できる

障害年金の申請は時間と手間がかかります。

また、医師に記入してもらう診断書にはくも膜下出血でどのように生活が不便になっているかをありのまま記載してもらう必要があります。

 

障害年金のプロに相談してサポートしてもらうことで、申請をスムーズに行うことができます。

 

お問い合わせください

障害年金の申請についてご不明な点などがございましたらどんな些細なことでも構いませんので遠慮なくご連絡をいただければと思います。

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※相談内容について専門家としてお答えするため下記の項目を最初にお聞きいたします。

①お名前、②生年月日(年齢)、③電話番号、④住所⑤初診日(医療機関に初めて受診した日)、

⑥加入年金制度の種類と加入状況、⑦傷病名(診断傷病名)

執筆者紹介

下斗米 貴彦
下斗米 貴彦
社会保険労務士 下斗米 貴彦(しもとまい たかひこ)

宮城県仙台市を中心に全国で障害年金申請をサポートしている。累計相談実績約600件(2024年6月現在)