キャパオーバーで涙が止まらない原因|考えられるリスクと生活を支える支援制度

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あなたは、
「最近、些細なことで涙が止まらなくなる」
「泣きたいタイミングじゃないのに涙が出てくる」
「こんなことで泣くなんて弱い人間だ」

このようにお悩みではありませんか?

この記事では、キャパオーバーで涙が止まらなくなる原因、それが示す心のサインや治療に専念するための経済的サポート制度について社労士が解説します。

キャパオーバーで涙が止まらないのは「弱いから」ではありません

キャパオーバーとは、処理能力や許容量が限界を超えている状態を指します。この状態が続くと、心身があらゆる形で悲鳴をあげますが、その一つが感情の制御不能です。

涙が止まらないのは、心が感情を処理する余裕を失い、溜まったストレスを身体の外に出そうとしているのかもしれません。

とくに責任感が強く、真面目な人ほど、自分の限界を超えてもなお頑張り続けてしまいます。涙という形で感情が溢れ出すのは、心がこれ以上抑えきれなくなっている証拠です。むしろ、「よく頑張ってきた」と自分をいたわってあげる必要があります。

キャパオーバーで涙が止まらなくなる原因

キャパオーバーで涙が止まらなくなるのは、以下のような原因が考えられます。

仕事や責任が処理能力を超えている

抱えている仕事や責任の量が、自分の対応能力を超えてしまうと、余裕がなくなり心身ともに疲弊します。すると、ストレスが蓄積し、感情のコントロールが難しくなってしまいます。

完璧にこなそうとする

「もっとちゃんとやらないと」と自分に厳しすぎる人は、キャパオーバーに陥りやすい傾向があるといえるでしょう。細かいところまで気にしすぎることで手が回らなくなり、「自分はダメだ」と厳しく評価してしまった結果、涙という形で感情が溢れ出ます。

一人で抱え込んでしまう

「自分でなんとかしなければ」と周囲に助けを求められない状況も大きな原因です。一人で抱え込むほど精神的な負担は大きくなり、ある日突然、感情が制御できなくなることがあります。

感情を抑えつづけた結果

「泣いてはいけない」「弱音を吐いてはいけない」などと自分の感情を抑えつづけると、心の中に蓄積されていきます。周囲の目を気にして限界を伝えられず、無理を重ねた結果、心が悲鳴をあげて涙となって表れるのです。

精神疾患に移行するリスク

キャパオーバーの状態が続くと涙が止まらないだけでなく、以下のような変化も現れることがあります。

  • ミスが増える
  • 判断に時間がかかる
  • 作業効率が落ちる

これらは脳が疲労し、正常に機能しなくなっているサインです。このような「脳疲労」の状態を放置すると、うつ病や適応障害といった精神疾患に移行するリスクが高まるといわれています。(※1)

うつ病は、涙が止まらない症状のほか、気分の落ち込み、何をしても楽しめない、疲れやすい、眠れない(または眠りすぎる)、食欲の変化、自分を責めてしまう、といった症状です。

適応障害は、職場や学校、家庭環境などのストレス要因に適応できず、心身に不調が生じる状態です。涙が止まらなくなる、不安や焦りが強い、気分が落ち込むといった症状が特徴です。

こうした症状を放置すると、悪化する危険性があります。「少し休めば治る」と思っているうちに症状が深刻化し、日常生活に支障をきたすこともあるのです。

厚生労働省によると、うつ病などの心の病気には有効な治療法が確立しているにもかかわらず、うつ病にかかっている方の多くが医療機関を受診していない実態があります。(※2)

(※1)参照:治療と仕事の両立支援コラム|厚生労働省

(※2)参照:休養・こころの健康|厚生労働省

精神科・心療内科への受診をおすすめします

涙が止まらない、強い疲労感が続くなど、心身の不調が2週間以上続く場合は、専門医への相談をおすすめします。

専門医は症状を適切に診断し、治療や休養について具体的なアドバイスをしてくれます。早めに相談することで、症状の悪化を防ぎ、早期の回復につながるでしょう。

治療中の生活を支える「障害年金」という制度があります

精神疾患の治療には休養が必要となるケースが多いため、経済的な不安も同時に発生するケースが多いです。

経済的な不安がさらに症状を悪化させるという悪循環がないよう、治療中の生活を支える障害年金という公的な制度があります。うつ病や適応障害などの精神疾患も対象です。

精神疾患における障害年金について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

≫≫「【最新版】精神障害で国からもらえるお金「障害年金」を社労士が解説」はコチラ

障害年金の申請は社労士に相談しましょう

「キャパオーバーで涙が止まらない」という状態は、あなたがそれだけ真剣に向き合ってきた証です。自分を責めるのではなく、まずは心身の休養を大切にしてください。

また、休養中の経済的な不安を解消するために、複雑で時間のかかる障害年金の申請は、障害年金に詳しい社労士に任せるのが安心です。社労士に依頼すれば、経済的な負担を軽減しながら、治療に専念できます。

まずは、あなたの心と身体を休ませるための一歩を踏み出しましょう。

お問い合わせください

障害年金の申請についてご不明な点などがございましたらどんな些細なことでも構いませんので遠慮なくご連絡をいただければと思います。

メール、LINE、お電話(土日も対応)、いずれの方法でも結構ですのでお問い合わせをお待ちしております。

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執筆者紹介

下斗米 貴彦
下斗米 貴彦
社会保険労務士 下斗米 貴彦(しもとまい たかひこ)

宮城県仙台市を中心に全国で障害年金申請をサポートしている。累計相談実績約600件(2024年6月現在)