【社労士が解説】うつ病で一人暮らしでも障害年金は受け取れる?成功例と失敗例を比較
目次
あなたは、
「うつ病で一人暮らししているけど障害年金は無理?」
「一人で生活していると受給は難しいのでは?」
「申請書類の書き方がわからない」
このようにお悩みではありませんか?
この記事では、うつ病で一人暮らしの方の障害年金申請について、社労士がわかりやすく解説します。
うつ病の一人暮らしでも障害年金は受給可能
うつ病で一人暮らしをしている方でも、障害年金を受給できる可能性があります。
障害年金の認定基準では「一人暮らしができているかどうか」ではなく、「日常生活や社会生活にどの程度の制限があるか」が重要なポイントとなります。
そのため、一人暮らしをしていても、うつ病により日常生活や就労に著しい制限がある場合は、障害年金の対象となる可能性があるということです。
うつ病・一人暮らしで障害年金受給成功・失敗の分かれ目
うつ病で一人暮らしの方が障害年金を受給できるかどうかの分かれ目は、「生活の困難さ」を正確に伝えられるかです。
以下、成功例と失敗例を見ていきましょう。
うつ病の一人暮らしで障害年金の受給に成功しやすい例
成功するケースでは、以下のような特徴があります。
・症状と生活での困難さが一致している
・適切な書類作成
医師の診断書に記載された症状と、実際の生活困難が一致していることが重要です。例えば、抑うつ気分や意欲低下の症状があり、それにより家事や外出が困難になっているという一貫した状況を示すことができれば、受給の可能性が高まります。
また、病歴・就労状況等申立書において、一人暮らしの困難さを具体的かつ詳細に記載することが成功の鍵となります。
うつ病の一人暮らしで障害年金の受給に失敗しやすい例
一方で、失敗するケースでは以下のように、主に書類上の情報不足が原因となります。
・症状の過小評価
・日常生活における困難の説明が不十分
診察時に、医師に対して生活の困難さを詳しく話せておらず、「なんとかやれている」という印象を与えてしまい、診断書上の日常生活能力の評価が実際よりも高くなってしまうことがあります。
また、病歴・就労状況等申立書で具体的な情報を書かずに「一人暮らしをしている」という事実のみを記載してしまうと、「一人で生活できているのだから支給の必要はない」と判断されるリスクが高まります。
特に、食事や入浴の頻度、自発的な行動の有無など、生活能力の低下を客観的かつ具体的に示すことが重要です。
一人暮らしだからこそ押さえるべき障害年金申請時のポイント
一人暮らしの方が障害年金を申請する際に、押さえるべきポイントについて見ていきましょう。
一人暮らしの必要性と背景を明確に説明する
なぜ一人暮らしをしているのかの背景を明確にしましょう。家族との関係、経済的な理由、治療上の必要性など、一人暮らしを選択した理由を具体的に説明することが重要です。
「選択して一人暮らしをしている」のと「やむを得ず一人暮らしをしている」のでは、印象が大きく異なります。
日常生活の困難さを具体的に示す
日常生活において、どのような困難があるかを具体的に示しましょう。
・調理・食事
自炊ができない、食事を抜くことが多いなど。
・清潔保持
入浴や洗髪、歯磨き、着替えなどが週に数回しかできないなど。
・金銭管理
浪費してしまう、または、支払期限を頻繁に忘れてしまうなど。
・社会活動
誰かと交流することが極度に難しく、引きこもりがちであるなど。
医師に正確な生活状況を伝える
診察時には、一人暮らしでの困難を医師に正確に伝えることが重要です。「なんとかやっています」ではなく、具体的にどのような困難があり、どの程度の制限があるのかを詳しく説明しましょう。
日常の様子を記録した日記などがあると、より正確に伝えられます。
よくある質問
うつ病で一人暮らしの方が障害年金を申請する際に、よくある質問に回答します。
Q1:一人暮らしできているから受給は難しい?
いいえ、受給できる可能性があります。
障害年金で評価されるのは「日常生活能力の程度」です。一人暮らしをしているという事実よりも、生活の困難さが重視されます。
一人暮らしを維持するために無理をしている状況などを、申請書類を通じて具体的に証明できれば、受給の可能性は十分にあります。
Q2:アルバイトしていても受給可能?
受給可能なケースはあります。
アルバイトやパートをしていても、労働時間が極端に短い、頻繁に休む、業務内容に大きな制限があるなど、「能力が著しく制限されている」と認められれば受給できる可能性が高いです。
特に一人暮らしの場合、経済的な理由からやむを得ず働いていると判断されるケースも多くあります。ただし、「一般雇用と同じように週40時間近く働けている」と判断されると、受給は難しくなります。
Q3:自力申請は可能?
可能ですが、難易度は高いです。
ご自身で申請することは可能ですが、うつ病で一人暮らしというケースは、生活状況の証明が特に難しく、審査のポイントを押さえる専門知識が必要です。
書類作成の負担も大きいため、病状が重い中での自力申請は大きなストレスとなり、結果的に不支給となるリスクもあります。
うつ病で一人暮らしをしている場合は社労士に相談しましょう
うつ病で一人暮らしをしている方でも、障害年金を受給できる可能性は十分にあります。
成功の鍵は、一人暮らしを維持するために必要な「無理」や「困難」を、診断書や病歴・就労状況等申立書を通じて正確に伝えることです。
申請手続きの複雑さや、審査のポイントを押さえた書類作成の難しさを考えると、うつ病で一人暮らしをしている場合は、障害年金に詳しい社労士に相談することをおすすめします。
専門家のサポートを受けて、経済的な安心を手に入れ、治療に専念できる環境を整えましょう。
障害年金の申請についてご不明な点などがございましたら、どんな些細なことでも構いませんので遠慮なくご連絡をいただければと思います。
メール、LINE、お電話(土日も対応)、いずれの方法でも結構ですのでお問い合わせをお待ちしております。
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